花粉症について

日本人の5人に1人が花粉症

日本における花粉症患者の数は増加の一途をたどっており、今や5人に1人が花粉症と言われます。まさに“国民病”の観さえ呈しています。

原因は食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染(ディーゼルエンジンの排気ガス)など、様々な要因が考えられています。

しかし、基本的には戦後植林したスギ林の樹齢が30年を超えて花粉の量が著しく多くなっていることが大きな原因とみられています。

花粉症のイメージ

花粉が原因のアレルギー性鼻炎

花粉症とは、アレルギー性鼻炎の一種で、特に植物の花粉が原因となって、目の痒み・異物感・充血、涙、立て続けのくしゃみ、鼻水、鼻づまり、などの症状を引き起こします。スギやヒノキの花粉がよく知られていますが、これら以外にもアレルギーを引き起こす植物には、カモガヤ、イネ、ブタクサ、ヨモギほか、たくさんの種類があります。

花粉症の治療法

花粉症には、主に以下のような治療が行われます。

抗アレルギー点眼薬

アレルギー反応は、その原因である様々な抗原が、マスト細胞という細胞からヒスタミンなどを放出することで起こります。抗アレルギー剤は、このマスト細胞が物質を出さないように抑制する薬です。そのため、アレルギー症状が始まる前から使うと、さらに効果的です。

抗ヒスタミン点眼薬

出てしまった痒みの原因物質(ヒスタミン)を抑制し、症状を緩和するための薬です。シーズンに突入し、抗アレルギー点眼薬では十分に症状を抑えられないような場合は、抗ヒスタミン点眼薬を適宜使用していきます。

内服薬

鼻の症状には、抗アレルギー薬の内服薬も効果的で、症状が出る前に使うと、予防効果もあります。

セルフケア

花粉が多く飛散している日には外出を避ける、ゴーグルやマスクで防ぐといった対処も効果的です。また、シーズン中は酒量を控えるなどの体調管理にも気を配ることが大切です。

初期療法について

花粉が飛び始める時期は、毎年だいたい一定しているので、その季節に先がけて、症状が出る前に抗アレルギー薬の飲み薬を服用したり、点眼薬や点鼻薬を使用したりすることで症状がコントロールしやすくなり、強い薬を使わずに済むことがあります。これを花粉症の初期療法と言います。